さて皆様、一挙にお届けした「歩け歩けの旅物語」楽しんでいただけましたでしょうか?
※まだの人は,、バックナンバー2011年12月4日~15日からお楽しみください。
この10日間、盛りに盛り込んだ内容で、お届けしてきたんですが、もちろん語りきれないお話もイッパイあったわけでして・・。写真も、終わってみれば合計800枚以上、そして出会った人達は、少なくとも50人以上・・。今回は、そんな中でもオマケの物語をお届けしたいと思います。
題して・・・
「人生は、脇役こそがオモシロイッ
」
この旅全体を通して、「
王道・王道」と言ってきましたが、やっぱり旅を盛り上げてくれたのは、数々の名脇役たち(もちろん主役はKAO達と言う事で・・。)まずは、そんな中から
「Weka(ウェカ)」
ニュージーランドで一番かしこい鳥が、「Kea(キーア)」だとしたら、その間逆の鳥がこの
「Weka(ウェカ)」。つまり、
一番おバカな生まれも育ちもニュージーランドの飛べない鳥。KAO達は、ミルフォードトラックを歩いていて、このWekaに2度遭遇した。1度目はトレイルを歩いている時に、なにやら、
「がさっ」と言う物音を聞いて、KAOの野生のカンが働いた。静かな森の中であらぬ方向から、何か音がした場合、
何かが、いる~・・
・・とは言え、そこはのんきなニュージーランドのトレイル。当然のように(?)、「Weka」がヒョコッと現れた。そして、一瞬KAO達に驚いたものの、すぐにのら~りくらりと去って行った。3歩歩けば、何に驚いていたか忘れちゃうってのは、本当のようだ。(・・って言うか、鳥頭ってそういうことじゃないの?)まあ、ニュージーランドのトレイルだもの。どんなに野生の動物がいようと、一番大きな動物だって、ポッサムくらいなもんだ。(昔は、モアだったんだろうケドさ。)
・・・と、思ったら、向こうから、犬が来た。
かってしたる、ミルフォードトラック
そして、ボケーッと見守るKAO達を、通り越し・・・
「どちらへ?」
消えて行った・・・。
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さて、ミルフォードトラック、行く先々の宿で、
「ランドリー」なるものがある。荷物は軽く、洗濯物は途中で洗いながら行くのが、かしこい山歩き生活・・で、行ってみると
手洗いっ
さらに、ローラー式の手絞り機がっ。
しかし、これが使ってみると、意外にユカイなシロモノで、にょ~んってパスタみたいに平たくなって出て来た。でも厚手のものとか、金具なんかがついているおしゃれ着とかは、おススメしないな。当然、型崩れする下着なんて、問題外。
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また、マウントクックで泊まっていた時のこと。宿泊先のホテルの手違いで、ずいぶん格下げの部屋に泊まらされたり、買ってきたワインが冷蔵庫を開けた途端、転がり落ちて割れたり、場所が場所だけに代わりのワインも見つからず・・と、踏んだりけったりの初日の上に、天気までだんだん崩れ、朝からずーっと雨・雨・雨・。すっかり鬱々とリビングルームで座り込んでいた時、
「飲みなさい」
昨夜から泊まっていたフランス人のガイドさんが、突然差し出した
「赤ワイン」しかも、前の晩に割れたワインより、さらに高そうなヤツが・・(さすが、フランス人?)雨の中、”Ball Pass(ボール峠)”へ向かうらしいのだが、山越えにワインは持っていかれないから・・と。
だけど、そのワインは本当に大きな意味を持っていた。あなた達には、単なる飲み残しのワインかもしれないけど、私たちには大きな贈り物だったのだ。
ありがとう
それは、これまでのKAO達の鬱々・・を全て取り払ってくれた。
感謝を込めて作った、このごちそうと赤ワイン
今頃は雨の中、マウントクックを越える”Ball Pass(ボール峠)”かあ。本格的な登山グループだったんだな・・。そんなことを思いながら外を眺めていると、ふと父と母の会話が耳に飛び込んできた。
「あの山は、1000m以上はあるだろうなあ。2000mまではいかないかなあ。」
「そうねえ。1700m位にも見えるわねえ。」
何を言ってるんですかッ!あなた達ッ!3754mですよっ!
「おおっ!そんなにあるのかっ!」
・・・・えっ、まさか・・。ほんとうに、マウントクックに来たかったんですか?